勘違い多発!「ほしい」と思わせる商品説明に不可欠な要素

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カメラで鳥を撮る

商品の説明を一生懸命しても「ほしい」と思ってもらえず、くやしい思いをしていませんか?
もしそうなら、それは大事なことを伝えていないからかもしれません。

「ほしい」と思ってもらうために伝えるべきこと。
それは、その商品を使うことで「どんなよいことがあるのか」です。
「どんな未来が手に入るのか」と言ってもいいかもしれません。

当たり前のように聞こえるかもしれませんが、多くの場合、これができていないのです。

この記事では、「どんなよいことがあるのか」を伝えるとはどういうことなのか、例もまじえて説明します。

「どんなよいことがあるのか」を伝えるのは、なぜ?

ほとんどの商品説明では、商品の“機能”や“特徴”を伝えています。

たとえば、超望遠ズーム機能付きカメラなら、
「80倍ズーム機能がついています。」
「本体重量わずか500gです。」
「超望遠で撮影してもきれいに写ります。」
などです。

ただ、これで終わってしまう商品説明が多いのです。
でも、そもそもお客さんがほしいものとは、なんでしょうか。
商品の機能でしょうか?特徴でしょうか?

そうではありません。
お客さんがほしいのは、その商品を使うことで手に入れることができる「よりよい未来」です。

たとえば、テレビ。
テレビがほしいのは、動画が映る箱がほしいのではありません。
番組を見て感じる感動や興奮、知識が増える満足感がほしいわけですよね。
あるいはヒマな時間に退屈を感じないですむようにしたいのです。

感動や興奮や満足感を得られること。
退屈を感じないですむこと。
これが「よりよい未来」です。

機能や特徴しか伝えなかった場合、お客さんには「よりよい未来」は伝わりません。
自分でわざわざ「この機能は、自分にとってどんないいことがあるのかな?」とは考えてくれないのです。
だから、「ほしい」とは思ってもらえません。

ですので、お客さんには「よりよい未来」をハッキリと伝えなければいけないのです。
そして、「どんなよいことがあるのか」を伝えることが、まさに「より良い未来」を伝えることです。
それがお客さんの願望に一致すれば、「これは自分にピッタリの商品だ」と思ってもらえます。
その結果、「ほしい」と思ってもらえるようになるのです。

「どんなよいことがあるのか」の例

さきほど例にあげた、超望遠ズーム機能付きカメラを考えてみます。
「どんなよいことがあるのか」は、具体的にはどうなるでしょうか。

実はそれは、対象となる人によって違ってきます。
カメラを使う人は、いろいろな目的で使いますよね。
野鳥の撮影が趣味の人、工事現場で作業の記録を残すのに使う人、家族との思い出を記録したい人、などなど。
「どんなよいことがあるのか」は、使う人によってさまざまです。

では、たとえば、野鳥の撮影が趣味の人であれば、どうなるでしょうか。
次のような「よいこと」が考えられます。

「近くで大きく撮ろうと思って鳥に近づきすぎて、逃げられてしまうということがなくなる。」

これが、野鳥の撮影が趣味の人が超望遠ズーム機能付きカメラを使うことで手に入る「よいこと」です。
では、これを使って商品説明を考えると、どうなるでしょうか。
たとえば、次のようにできます。

『鳥を見つけても、近づきすぎて逃げられてばかり。』
『はなれて写した鳥は、さびしい大きさでしか写っていない・・・』
こんなガッカリな思いをくり返すことは、もうありません。
80倍ズームで、離れた距離からでも大きく鮮明に写すことができます。
これなら、写真仲間にも自信をもって見せられます。

これに対して、特徴と利点だけだと、こんな感じです。

80倍ズーム機能付きなので、離れた距離でも大きく鮮明に撮れます。

前者の方が、自分にとってどんなよいことがあるのかが、はっきりと伝わりますよね。

もちろん、この商品説明は、鳥の撮影に興味がない人が見ても「ほしい」とは思えません。
ですので、「よいこと」は、対象にする人ごとに考えておく必要があります
そして、その中から相手に合わせて伝えるということがポイントです。

まとめ

多くの商品説明では、機能や特徴を伝えるだけで終わってしまっています。
そうではなく、商品を使う人にとって「どんなよいことがあるのか」まで伝えましょう。

ただし、「どんなよいことがあるのか」は、商品を使う目的によって違ってきます。
そこで、対象にする人ごとに考えておく必要があります。
そして、その中から相手に合わせて伝えます。
それによって、「これは自分にピッタリの商品だ。ぜひ、ほしい。」と思ってもらえるようになるのです。

【補足】
「どんなよいことがあるのか」を、マーケティング用語で「ベネフィット」と言います。

 

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