商品の販売方針を決めるときに土台になるのが、商品の“コンセプト”です。
その商品は、要はどういうものなのかということです。
コンセプトが固まっていないと、売る相手やポイントが定まりません。
そのため、宣伝してもなかなか「ほしい」と思ってもらえません。
コンセプトというと漠然としていて、何を決めればよいのかわからないかもしれませんね。
でも、3つの要素をはっきりさせれば、コンセプトは固まります。
この記事では、商品のコンセプトを構成する3つの要素について説明します。
コンセプトを構成する3つの要素
商品のコンセプトを構成する要素は、次の3つです。
①ターゲット
②ベネフィット
③独自性
それでは、それぞれについて説明していきます。
①ターゲット
売る対象ですね。
その商品は、どんな人のためのものかということです。
気をつけてほしいことは、対象のしぼり方です。
よくやりがちなのが、「30代の女性」のように年齢でしぼること。
でも、ライフスタイルが多様化している現在においては、30代の女性といっても様々な人がいます。
主婦もいれば、独身のOL、起業している人もいますよね。
それぞれの人が抱えている悩みや、持っている願望は、もちろん違ってきます。
今の時代、ターゲットをしぼるには年齢ではなく、ライフスタイルや価値観を考えるべきです。
②ベネフィット
それを使った人にとって、どんなよいことがあるかということです。
ベネフィットで気をつけてほしいことは、商品の特徴や利点ではないということです。
たとえば、超望遠ズームがついたカメラを売っているとします。
このカメラを紹介するのに、こんな説明が考えられます。
「超望遠ズームで、遠くのものでも近くにあるかのように写せます。」
これは、ベネフィットではありません。
特徴(超望遠ズームつき)と利点(遠くのものでも近くにあるかのように写せる)です。
では、ベネフィットはどうなるかというと、たとえば
「野鳥の撮影が趣味なら、遠くからでも大きく撮れるので、鳥に近づきすぎて逃げられてしまうことはありません。」
という感じになります。
「どんな人」に「どんなよいことがあるのか」という、お客さん目線で表現したものがベネフィットです。
ですので、ベネフィットはターゲットとセットで考えてください。
③独自性
ほかの商品と、どう違うかということですね。
機能や成分の独自性、手法の独自性などが考えられます。
商品自体で独自性を出すことが難しい場合は、販売する対象や地域で独自性を出すという方法もあります。
また、特典(おまけ)で工夫するという方法もあります。
商品の製作者、販売者、サービスの提供者として、“あなた自身”をアピールすることも有効です。
これまでの経歴、関心のあること、得意なことなど、自分のキャラクターを打ち出すことで独自性を出すことができます。
まとめ:まずコンセプトを固めましょう
①ターゲット
②ベネフィット
③独自性
この3つの要素を決めることによって、コンセプトが固まります。
コンセプトは、商品をどのように販売していくかを考えるうえでの土台になるものです。
どうやって売るかを考える前に、まずはコンセプトを固めましょう。
アピールする対象やポイントがはっきりしますので、広告や宣伝の効果も上がるようになりますよ。