飲食店の経営サポートをしているSさんは、セールスするときにはいつも弱気になっていました。
サービスの説明をしていても、
「売り込まれていると思われてないかな。」
と気になって、強く勧めることができません。
「このお客さんは買わないんじゃないか。」
と勝手に思って、自分からセールスを終わらせてしまうこともありました。
価格を提示するときも弱気になってしまい、考えていた金額より安く提示してしまうこともたびたびありました。
そんなSさんでしたが、今では高額サービスを成約率75%の高成約率で売れるようになっています。
そうなれたのは、ある商談がきっかけでした。
買うつもりはないと言い切った相手が即決で契約
その日お会いしたお客さんからは、挨拶もそこそこに、
「今日は買うつもりはありませんから。」
とハッキリ言われてしまいました。
ところがです。
Sさんがサービスの説明をしている間、相手の姿勢は最初とは明らかに変わっていました。
真剣そのものの表情で話を聞いています。
ついには、まだ説明の途中なのに、
「わかりました。それで、いくらでお願いできますか?」
と前のめりになって価格を聞いてきました。
Sさんはとまどいました。
なぜなら、いつもだと話の途中で価格を聞かれるのは、相手が断りたがっているサインだからです。
しかも、提案しているサービスの価格は238万円。
かなりの高額サービスです。
いつものSさんでしたら、「安くした方がいいかな」と思っていたでしょう。
でも、そのお客さんの表情や話を聞く姿勢は、いつもの断るつもりの人とは明らかに違って見えました。
そこで、思い切ってそのままの金額を提示したところ、
「なるほど。この内容なら、それくらいはすると思いました。」
「これくらいでないと成果は出ないと思います。」
そう言ってもらえ、その場で契約してもらうことができました。
実はこの日、Sさんは、いつもと違ったことを1つだけ取り入れていました。
そのおかげで即決してもらえただけでなく、これ以降も高額サービスを75%の成約率で売れるようになりました。
サービスの内容を変えたわけではありません。
サービスの説明を変えたわけでもありません。
もちろん、価格も変えていません。
では、Sさんが取り入れたこととは、なんだったのでしょうか?
Sさんが取り入れたたった1つのこと
Sさんが取り入れたこと。
それは、サービスの説明をする前に、相手の現状を聞いたことです。
今、どんなことに困っているのか。
それを解決しないとどうなるのか。
解決したらどうなるのか。
そこを深掘りしていきました。
その上で、
「そういうことでお困りでしたら、このサービスがお力になれると思いますが、、、」
という流れでサービスの提案に入ったんです。
困っていることを自分の口で説明することで、相手は抱えている問題をあらためて認識しますし、解決の必要性を自覚します。
そのタイミングで、問題解決の手段としてサービスを提案したことが、即決での契約につながったポイントでした。
その後も同じ流れで提案することで、Sさんは成約率75%を達成できています。
まとめ
Sさんが高成約率で売れるようになったポイントは、まず相手の困りごとを聞き、その解決手段としてサービスを提案したことでした。
そうすることで、相手は問題解決の期待から前向きに話を聞いてくれましたし、Sさんも自信を持って提案することができました。
営業トークが苦手だったり、相手がどう思っているか気になって強く勧められないという方は、ぜひ取り入れてみてください。