保証をつけることへの不安をどのように乗り越えるか

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ポニーと少女

「商品に返金保証をつけて、実際にたくさん返金の要請がきたらどうしよう・・・」

商品やサービスに保証をつければ、お客様の購入のハードルを下げられることはわかっている。
でも、いざ保証をつけようと思うと不安になってしまう。

こんな悩みを持っている方が多いのですが、あなたはいかがですか?

身近なもので保証がついているものといえば、家電ですね。
保証期間の間は、故障しても無料で修理してもらえます。

一般的な「保証」のイメージは、無料で修理してもらえたり、返金したりしてもらえることではないでしょうか。
でも、「無料の修理」や「返金」が、イコール「保証」なのでしょうか。

残念ながら、このイメージには、保証についての本質の理解が欠けています。
そして、本質が理解できれば、保証をつけることに対する不安をなくすために、何をすればよいかがわかります。

ポニーの売り主が提供した保証とは?

ジェイ・エイブラハムの著書『ハイパワー・マーケティング』に、保証についてのおもしろい例が書かれています。
ある農場主が幼い娘にポニーを買ってあげる話です。

2人の売り主がいて、それぞれが売っているポニー自体は、どこを比べても同じでした。
一方の売り主は500ドル、もう一方の売り主は750ドルの値段をつけています。

ただし、750ドルの売り主は、試しに1ヶ月、飼ってみることを農場主に提案しました。
さらに、その間のエサを提供し、毎週、世話の仕方を教えに行くことまですると言います。
そのうえで、本当に買うかどうかは1ヶ月後に決めてくれればよいと申し出ました。
気に入らなければ代金を払わなくてもよく、ポニーを返せばよいだけです。

農場主は、もちろん750ドルのポニーの方を選びました。

この取引の「1ヶ月のお試し期間の後、気に入らなければ買わなくてもよい」という条件は、実質的に返金保証と同じですよね。
先にお金を払っておいて、気に入らなければお金を返してもらうのと、実質的に同じです。

しかし、お金のやりとりが、保証の本質なのではありません。
それでは、何が保証の本質なのでしょうか。

保証の本質とは?

農場主は、何を期待してポニーを購入したのでしょうか?
きっと、娘が楽しそうにポニーに乗っている姿、熱心に世話をしてかわいがっている姿を見ることですよね。

したがって、この取引において、農場主がもっとも不安に思っていることは、
「娘が、うまくポニーに乗ったり世話したりできないで、悲しむこと」
ではないでしょうか。

そうすると逆に、農場主が保証してほしいこととは、
「娘がうまくポニーに乗れ、世話もじょうずにできて、楽しそうにしている」
これが実電することではないでしょうか。
そして、750ドルで売った売り主は、まさにこれを保証していたわけです。

つまり、保証の本質とは、品質や満足を保証することなんです。
無料修理や返金というのは、あくまでも、保証したことが実現されなかったときの代償にすぎません。

保証をつけるつけないの前に考えるべきこと

そうやって考えると、保証をつけるつけないの前に、考えるべきことがあることがわかります。

それは、お客様の期待にこたえるために、その商品やサービスを自信をもって提供できるのかということです。

さらに、もうひとつ。
お客様がその商品・サービスを、正しく使えるようにしているかということです。
商品自体がよくても、うまく使えないようでは満足してもらえません。
使い方が難しい場合には、ポニーの例のように、サポートを提供することも必要です。

保証をつけることへの不安を乗り越えるには

保証をつけることに不安を感じるのなら、あらためて、お客様が何を期待しているのかをリサーチしてみましょう。

そして、リサーチにもとづいて、商品・サービスを見なおしてみることです。
使いかたが難しい商品であれば、ただしく使うためのサポートを考えることも大事です。

商品・サービスに対する自信が増せば、思いきって保証をつけることができるようになりますよ。

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